不動産屋日記  vol.51  売買価格の値引きの条件

The Kentish Hop Merchant and the Lecturer on Optics (print; etching) by Isaac Cruikshank is licensed under CC-BY-NC-SA 4.0

売買価格の値引きの条件

古家付きの土地の売却時にお値引きを求められたことがあります。

都内の一等地で120㎡以上あったため、1億2000万円で値付けして、募集したところ、買い手(お医者さまでした。)が現れて、契約交渉が始まりました。

この場合契約に係る交渉は、売り手側の不動産屋(ウチのことね)と、買い手側の不動産屋がそれぞれお客さまと連絡とりながら、行います。

で、買主側の業者から、
「500万円ほど、お値引きしてい
 ただけませんか?」
と打診があったので、こちらも条件を付けました。

もともと売主さまは現金がなく、家具や不用品の処分費用を心配していましたので、
「500万円値引くのであれば、建
 物に残った家具、不用品の処分費
 用はそちらでご負担いただけませ
 んか?」

「わかりました!ありがとうござい
 ます、500万円もお値引きいた
 だけるなら、買主さまも喜びま
 す!」

(いや、だから条件あるってば)
「お値引きの条件もちゃんとお伝え
 くださいね。」

「分かってます。大丈夫ですよ。」
(なんか嫌な予感しか、しないんで
 すけど。)

で、このことを重要事項説明書と契約書に反映します。

契約が終わって、決済も終わり物件の引渡しも無事に終わったころ、買い手のお医者様から直接当社に入電します。(ドキッ!)

そもそも直接なんで来るの?買い手側の不動産屋さん、説明してくれたの?

お医者曰く、
「敷地内にたくさん盆栽類や、家具
 が残されていて、処分費用に20
 0万円近くかかるのだが、この費
 用は売主も負担すべきではないの
 か?(怒りに燃えてます!)」

(ほら来た、説明不足なの誰?)

重要事項説明書と契約書に記載されている上に、契約時にも説明してますといっても納得しません。
「いやいや、医者だって手術の前に
 はインフォームドコンセント
 でペラペラ〇✕$&・・・以下聴
 取り不能・・・・」怒り沸騰中。

仕方ないので、500万円値引いたことを恩着せがましく蒸し返して、この費用は、お値引きの条件であること、買い手側業者から買主さまへお伝えするよう念押ししたことを
やんわりとお伝えしたところ、

ようやく
「じゃあ、なぜ、〇✕社(買い手側
 業者)はそのことを説明してくれ
 なかったんだ!」

(あー、やっぱりね。)
「いや、確かに確認したんですけど
 ねえ、何でなんですかねえ(^^)/」となり、矛先は向かうべき相手に正しく向いて、怒りとともに、去っていきました。

説明不足、怖いですねー、高い高い買い物なんだから、ちゃんと説明しなきゃね。(^^)/
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